日本の小学生が使っている「アデュー(adieu)」の本当の意味は?日常のあいさつに使っていいの?

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日本に一時帰国中、友人の小学生の息子くんたちの間で、さよならのあいさつに「アデュー!」が流行っていると聞きました。それを聞いたモントリオール生まれでフランス語の小学校に通う私の息子はびっくり。「アデュー」はフランス語の「adieu」で「さよなら」と言う意味なのですが……私もモントリオールで「adieu」とあいさつされたことは一度もありません。

どうして「アデュー」が日本でカジュアルに使われていることに、息子は衝撃を受けたのでしょうか?

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「アデュー!」が日本の小学生の間で流行っている理由


まず、どうして日本の小学生、しかも北海道のあまり大きくない街で「アデュー!」が流行っているのかを調べてみました。それは、人気ユーチューバーのフィッシャーズが、動画の終わりに「アデュー!」とあいさつしているからなんですね。

確かに、動画でフィッシャーズが「アデュー!」と言っているのを見たら、小学生男子が真似をして使ってしまうのに納得。


「アデュー(adieu)」の本当の意味


さて、「アデュー(adieu)」はフランス語で「さよなら」という意味です。けれども、この言葉は「バイバイ!」という感じの軽い挨拶ではなく「永遠の別れ」に使うのです。もう二度と会うことがない場合や死んでしまうときに使う重く暗い言葉。「adieu」の語源が「a dieu(神のもとへ)」ということからもカジュアルな言葉ではないことが想像できると思います。

ちなみに息子は「アデュー」の使い方を日本の友人たちに説明するときに、ピストルで人を撃つ場面を使っていました。


モントリオールで使われている「さよなら」のあいさつ


日本の仲間内で楽しくあいさつするのは問題ないと思うのですが、フランス語がわかる人やフランス語圏では「アデュー!」と明るく使うことはないのです。

それでは、モントリオールで使われているフランス語の別れ際の言葉を紹介します。

Au revoir


さよなら。
(一般的なあいさつ。フォーマルな場でも使えます)

Salut


じゃあね。
(カジュアルな表現。大人同士も使います)

À la prochaine


またね。
(次に会うまでに少し時間があるときに使用。例えば、習い事が1週間に1度の場合のあいさつに使います)

À tantôt


後でね。
(すぐに会う予定があるときに使います)

À tout à l'heure


後でね。
(数時間以内にまた会うときに使います)


まとめ


1年数か月ぶりに日本に帰ってくると、新しい言葉の発見が楽しいですね。ただ、子どもは外国語の意味はわからなくても「カッコイイ」だけで使ってしまうことがあるので気をつけなくてはいけないと改めて思いました。

世界中から人が集まっているモントリオールでは、今回紹介した以外にもさまざまな別れ際のあいさつが使われています。人、場所、状況にあわせて使い分けできるようにしたいですね。

「アデュー!」は、創作の世界の言葉にしておきましょう!

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